誰しも、批判されて嬉しいと感じる人はいません。
また、批判されたいと思って行動する人はいないでしょう。
どんなに完璧でも、どんなに良いことをしていても残念ですが批判されることはよくあります。
では、批判されないようにするにはどうすればよいか?
口を閉ざし、誰からも見えないように生きていく?
まさか、そういうわけにはいきませんよね。
もっとも、そうやって過ごしたとしても誰かからは批判されるもの。
この記事では、批判されてもそれに負けない強いメンタルを持つコツを
解説します。
1 批判の真意を知る
批判をはじめ、誹謗中傷、悪口にはそれぞれ意味があります。こちら側が間違ったことを言ったり、
悪く言われるようなことをしているからではありません。
むしろ、批判される側は1ミリも悪くないことがほとんどです。
では、なぜ批判されてしまうのでしょうか。それを考えることが真意を知ることに繋がります。
今はSNS全盛期。誰しも、自分が経験したり思ったり、感じたことをネットに載せて
呟いたり、写真を載せたりして繋がっている相手とのレスポンスを楽しむ時代です。
人の目に触れるということはそれだけで批判の目を受けやすいということ。
あなたが楽しんでいる写真をアップすれば
「自慢している」「いい気になっている」と言われたり、
綺麗な写真をアップしたり、感動的な言葉を載せれば
「いい人ぶっている」「偽善者」などと感じる人もいます。
たまったものではありませんね。
また、簡単にいろんな人に見てもらいやすいため、自分の作品を公開する人も多くいますが
そうなると読んだ人は途端に批評をはじめ
「つまらない」「似たものを見た」「駄作」など簡単に批判を始めます。
AmazonのCEOのジェフ・ベゾス氏は、こう言っています。
「Amazonでは常に批判に対する心得がある」と。
世界中でネット通販をはじめ様々なサービスを展開しているAmazon。
膨大な量を扱っていればいるほど、批判が集まるのは当然のことです。
私自身、以前はAmazonでネット販売をしていて、月に100万販売した経験がありますが、
そうなると対峙するお客様もかなりの数になり、同時に様々なクレームが寄せられるように
なりました。
商品説明にも書いてあるにもかかわらず、それを読まずに購入し悪い評価をつけられたり、
何の根拠もなく偽物だと言われたり、さすが大手のアマゾンだけあって一つ品物が当たれば
その販売数は相当なものだったのですが、同時に良い評価も悪い評価ももらいました。
最初は、この批判やクレームが怖かったのですが、何件も対応するうちに批判には
種類があると感じるようになりました。
批判の種類
それは以下の通りです。
⓵ こちらに落ち度があった場合
⓶ 相手が勘違いをしている場合
⓷ ライバルの存在
⓸ 最初から悪意がある場合
⓵の場合は、例えばSNSなどでは、よく調べないで思い込みで呟いてしまい相手に不快な思いを
させたりした場合がそれに当たります。
リアルな関係の場合は、相手のことを考えずに感情だけで相手を傷つけてしまった場合。
この場合は完全にこちらに落ち度があったため、ひたすら謝罪するしかありません。
⓶は、こちら側はそのつもりなく発信したり発言したことに対して相手を誤解させてしまった場合です。
この場合も、悪気はなかったことを伝え、謝罪し理解してもらうしかないでしょう。
⓷は、もしかしたら気づいていない人も多いかもしれないのですが、SNSはある面では
意地の張り合い、見栄の張り合いになっている点も多い場所です。
あなたが意識していなくても、見知らぬ相手はあなたに対して勝手にライバル心を抱き、
そんなあなたを面白く思わないため批判しようとしてくる人もいます。
この場合は相手の自尊心が大事なところなので、ここで無理にあなたが張り合っても
無駄に競争心をたきつけてしまうので逆効果です。
嘘でも、批判している相手を少し持ち上げるくらいの度量を見せると相手の気持ちは
収まる場合もあります。
⓸は、ただこちら側に対し意味なく貶めようとしているので、この場合は無視が一番です。
まともに対峙しても理解してもらえないですし、関わってもあまりいいことにはなりません。
2 批判した相手のことを考える
次にやるべきことは、批判した相手のことを考えてみます。
一体、批判してくる相手はどのような人間なのだろうか?
どのような心境でこれを書いているのだろうか?
と、その相手に対し思いを巡らせてみるのです。
例えば、あなたがハッピーに感じていることに対して批判してくる
相手は、自分に面白いことがなかったりつまらなかったりしているのに
対し、あなたが幸せそうなことを書いているので、ただ単に嫉妬している
だけなのかもしれません。
もしかしたら、いつもはそんなことはないけどたまたま虫の居所が悪く
何かにかみつきたい気持ちなのかもしれません。
そんな風に考えてみると、批判してくる相手に対して、なんとなく
気の毒だなとか、かわいそうな人なんだなとむしろ憐みの想いが沸いてきたりします。
相手が誤解して怒っている場合は、むしろその勘違いしている部分に、批判してくる
相手がこだわっている場合があります。
なので、ああ、この人は逆にこの部分にコンプレックスがあるんだなとか
そういったことも見えてきて、やはりなんとなく気の毒になってきます。
そんな風に、一つの批判に対してちょっと考えて思いを馳せてみれば、
批判した原因はあなたではなく、批判してくる側になんらかの理由がある場合が
多いのです。
3 批判を良い意味に変換する
多くの人が誤解しているかもしれませんが、批判は悪いことばかりではありません。
もちろん、なければないに越したことはないのですが・・・。
批判されたことで、まったく気にしない人ならいざ知らず、たいていの人はやはり
あまりいい気はしないですし、傷つく場合もあります。
人によっては、あまり人と関わりたくなくなったり、出会いを避けたりしたくなる
人もいるでしょう。
でも、それってもったいないと思いませんか?
誰かの心ない批判で、なぜあなたの行動や思いが制限されないといけないのでしょう。
批判は、意識されている、されたことの結果です。
あなたが何に対しても何も爪痕を残さなければ、誰も批判などしないでしょう。
でもそれは逆に、何もしていないことと同じことだとも言えます。
批判されたということは、あなたの言動や行動は何らかの形で相手に爪痕を
残し、批判という形で行動を起こさせたということになります。
例えば、新しいことを始めたり、提案したりするとほぼ100%の割合で批判する人が
出てきます。
それは、あなたが何か新しいことを始めることに対してもやっかみだったり、
嫉妬だったり、単純にあなたがやろうとしていること=悪いことということでは
絶対にないことを知っておいてください。
誰に何を言われるのかわからないと、チャレンジを諦める人も中にはいます。
それは本当にもったいないことです。
人がその人生を終える時、何に対して後悔をする人が多いのか知っていますか?
実はこれは、
やってしまったことよりもやらなかったことへの後悔の方が最後まで残ってしまうそうです。
4 やった後悔よりやらない後悔
あれをやっておけばよかった。
あの時、あの場所で彼女(彼)に思いを打ち明けておけばよかった。
そんな風に、今でもあなた自身、やらなかったことを後悔していること、ありませんか?
もちろん、例えば思いを告げられなかった相手に思い切って打ち明けたとしても、
振られてしまっていたかもしれません。
でも、その場合は打ち明けたことへの後悔よりは思いを打ち明けたことの満足感の方が
後においては遥かに大きいと言えます。
そしてまた、何か行動を起こした、というあなた自身の次へのチャレンジにも
なると思います。
失敗が怖いからと一歩も進めなければ、失敗はしませんが成功など絶対にありえません。
失敗してもとりあえず1歩でも進めることができれば、成功のチャンスは1%でてきます。
成功と失敗の差は行動するかしないかに関わってきます。
行動するのか、しないのか。これが将来の成功の大きな分かれ道ともいえるでしょう。
もし、あなたが、失敗が怖くて一歩も進めないというなら、小さい失敗から積み重ねて
いくのもよいかもしれません。
いつもと違うことを少しだけやってみる。言ってみる。
もしかしたら、いつもと違うので誰かから余計な批判を受けることがあるかもしれません。
でも、その場合の批判は、あなたがいつもと違うので、批判する相手はただ単に
居心地が悪い、落ち着かないだけかもしれません。
そんな、相手の勝手な思いで私たちがやりたいことを我慢する必要など全くないのです。
新しいことを始めれば批判はつきもの。
でも、その批判は嫉妬だったり、変わろうとするあなたのことが眩しくて、変われない
自分への苛立ちから批判の目を向けてくることもあるのです。
批判が起きたら、それはあなたが行動した証であり、
誰かの嫉妬の対象になったということ。
批判が怖くなくなればあなたの世界はさらに広がるでしょう。
今から、一歩進んでみませんか?
本多遊里子 【ライター】
WEBライティング、サブカル雑誌などのライティングを経て電子書籍の執筆多数。現在はRCF出版の電子書籍編集に携わっている。