失敗の根拠さえ、はっきりしていればいい。それは次につながるから。
野村克也(プロ野球監督)
やってしまった・・・と落ち込む経験は誰にでもあると思います。
・電車に乗り間違えて遅刻した。
・教科書を間違えて持って行って授業中、皆の前で叱られた。
・宿題を忘れて注意された。
・失言して友達を怒らせた。
こんなことが起こると、あなたは「私はダメだ」と悲しくなるでしょう。
「私って最低だ」と思ってしまうかもしれません。
しかし、そんな失敗は、誰にでも起こることです。
ここからが重要な点ですが、たとえそういう時でも、
私たちはむやみに落ち込まずに
もう少し楽に気持ちを切り替えられる方法があるのです。
宿題を忘れて、先生に注意されたとき、
家に帰っても、先生の声が頭の中をこだまし、
クラスメートの前で恥をかいてしまった、と
もんもんと、落ち込んで時間を費やしてしまう人は、
「宿題を忘れてしまった私は、ダメな人間だ」
と考えています。
あるいは、
「持ってくるのを忘れただけなのに、皆の前でそんな言い方するなんて、
あの先生は、ひどい!」
と自分が否定されたと感じて怒る人もいます。
つまり、
ー 失敗をした私がダメな人間だ ー と言われた、と思うのです。
ところが、すばやく、建設的に、気持ちを切り替えられる人は、
「うっかり忘れたこと」が良くなかった。
先生は、
ー 忘れたことがダメだった ー
と言っている、と思うのです。
つまり、「私」ではなく「忘れたということ」が良くなかったのだ、と。失敗をしても、「私」の価値は何も変わっていないのです。
そして、「今度から前日に用意してから寝よう」と対策を考え、
同じ失敗をすることを回避しようとします。
対処を決めたら、もうそのことは忘れて、
別のことに気持ちを向けます。
ー「罪」を憎んで「人」を憎まず ー
ということわざがありますが、少し似ているように思えますね。
気持ちを切り替えて、今夜はぐっすり、眠れますように。
杉浦由佳 【コピーライター】 「言葉の力で、価値あるものを世に出す」をミッションに活動中。
トレンド雑誌やビジネス誌の記事広告、企業のブランドファシリテーター兼ブランドコピーの執筆を務める。元ITエンジニアの杵柄でIT分野も得意とする。RCF出版の電子書籍編集に携わるほか、「ライターのためのライティング講座」を開催中。