人間は理性の生き物でもなければ、本能の生き物でもない。
人間は習慣の生き物である。ジョン・デューイ (米国 哲学者)
「習慣を制するものは、人生を制する」というのは、
多くの哲学者や成功者が、習慣の力を重要視していることからも真実だとわかります。
脳の癖を使って「習慣化」を成功させる方法(1)では、「快」の活用で習慣化する方法を
お伝えしました。
しかし、これだけでは、不十分です。
なぜなら、脳には、習慣化をブロックする癖があるからです。
今回は、「2)習慣化ブロックの外し方」について説明します。
1)と同じ、ダイエットを例に考えてみましょう。
ダイエットを成功させれば、印象は大きく変わり、
好きな服を着て出かけ、友達が容易にできるようになる。
外見の印象が変わるだけでなく、自分に自信がつくことで、明るく堂々とした
振る舞いもできるでしょう。
そうとわかっていても、朝のジョギングも、デザートを我慢することも
三日坊主で終わってしまう。その原因は何でしょうか?
その大きな理由の1つは、
「地道な努力が実を結び、理想のスレンダーな自分の姿になる」
という原因と結果が、しっかりと結びついていないからです。
なんとなくぼんやりと、
「痩せるには運動だよね。カロリー制限だよね」と
翌朝から6時に起きて近所を走り回り、ご飯を半分に減らす。
翌日、3日後、体重の変化はあまりない。
↓
本当に、これで私は痩せられるのかなぁ。
そこで、脳は、通常の制御装置を動かして、
「快楽」を求め「痛み」を避けようとします。
朝、眠い(痛み)、走るのはつまらないし身体もつらい(痛み)
ご飯をもっと食べたい(快)、カフェで甘くて美味しいスイーツを食べたい(快)
そして、再び、脳裏をよぎります。
「3日経ったけど、体重の変化はあまりない。
本当に、これで私は痩せられるのかなぁ」
こんな気持ちで、「痛み」に打ち勝てる人は、ごくごくわずかです。
2)「論理」の利用(脳は確信するとブロックが外れる)
Q2:どんなことをしたら、あなたは健康的に確実に8Kg痩せることができますか?
答えを探してください。
書店に行ってダイエットに関する書籍を買ってしっかり読む。
スポーツジムでトレーナーに相談し自分にあったダイエット方法を指導してもらう。
論理的に、自分が納得する方法を探し出してください。
そして、毎日のダイエットプログラムを自分で組むのです。
これなら、確実に私は痩せられるはず。
そう確信できる方法を見つけ出すのです。
1)でお伝えした「快」と「論理」を組み合わせれば、
この方法で継続して頑張れば、90日後には、少なくとも **Kg減量する。
**Kg減量できれば、そのまま継続すれば180日後には**Kg減量できる。
結果の出るスピードは、人によって差はあるかもしれません。
でも、論理的に正しい方法を見つけて、そのプロセスを継続することをコミットすれば、
必ず結果につながるでしょう。
そのことを理解できた時に、人は、目先の「痛み」より、
近い将来受け取ることになるもっと大きな「快」の結果を求めて
今の行動を選択することができるのです。
そして、3日から7日、2週間、3週間、1ヶ月、
続けるうちに習慣化していきます。
自然に、その努力は、楽なもの、気持ちの良い習慣へと変わって行くでしょう。
しかし、人は、あるきっかけで自制心が外れてしまうことがあります。
それは、強いストレスを感じた時です。
ストレスから解放されるためなら、なんでもする! とばかりに、
「今日は特別!」と生クリームたっぷりのケーキを
オーダーしてしまうのは、あなただけではありません。
そこで、次回は、自制心を強くする、もう少し強い方法
3)「痛み」の利用(脳は痛みを避ける)
についてお伝えします。
1)「快」の活用(脳は快楽を追求する)
2)「論理」の利用(脳は確信するとブロックが外れる)
3)「痛み」の利用(脳は痛みを避ける)
4)「記憶のメカニズム」の利用(脳は忘れると継続できない)
杉浦由佳 【コピーライター】 「言葉の力で、価値あるものを世に出す」をミッションに活動中。
トレンド雑誌やビジネス誌の記事広告、企業のブランドファシリテーター兼ブランドコピーの執筆を務める。元ITエンジニアの杵柄でIT分野も得意とする。RCF出版の電子書籍編集に携わるほか、「ライターのためのライティング講座」を開催中。