失敗の数と成功の確率は比例する
「失敗は成功のもと」
誰でも一度は耳にしたことのある言葉だと思うが、このことが本当に理解できている人は極めて少ない。
人には「コンフォートゾーン」と呼ばれる、内面的に持つ快適な領域がある。人はそのコンフォートゾーンの外に一歩出て、いつもと違うことをしようとすると、脳が一瞬パニックを起こす。緊張して、普段できていることがまったくできなくなるのだ。その結果、持っている力の10分の1も発揮できなくなるとも言われている。
それならばコンフォートゾーンの内側にいたほうがいいとも思えるが、実はそれは違う。心理学者のロバート・M・ヤーキーズ氏とジョン・D・ドットソン氏の二人の研究によれば、「人は相対的に快適な状態によって一定レベルのパフォーマンスを発揮できるが、その一方で、パフォーマンスを最大限に発揮するには、相対的に不安な状態、つまりいつもより少しストレスが高い状態が必要である」というのである。
正直言って、「わかってないなぁ」と思います。バッターが歩くのを見たくて球場にくるファンはいないでしょう。
チームメイトが「フォアボールを増やせばイチローは4割も夢ではない」と発言したことに触れての言葉であるが、イチローを稀代のヒットメーカーに仕立てたのは、飛び切りのチャレンジ志向にある。たとえボール球であっても、自分がヒットにできる可能性を感じ取ることができれば、イチローはバットを振りにいくのだ。
失敗は笑い飛ばせ
3年12億円という高額なオファーにより福岡ソフトバンクホークス入りし、全く戦力となることなく今年から中日ドラゴンズのユニフォームに袖を通すこととなった松坂大輔投手について、福岡ソフトバンクホークスのオーナーである孫正義氏は次のように語っている。
3年で12億なら、誤差ですよ。
一流の人間ほど、失敗の持つ価値を理解している。そして、孫正義氏は失敗について、次のようにも語っている。
うまくいかなくて、もやったことは、全部将来の自分のプラスになります。
行動の数こそが成功の確率を高めていく。果敢に行動をした末の失敗の数を誇れるようになってこそ、本当の一人前なのである。
もしもあなたが何かに挑戦することを恐れているとしたら、失敗した自分を細部に渡って想像してみてよう。そしてその失敗した自分を思いっきり笑い飛ばしてみる。きっとあなたは、自分の感じている恐怖心がそれほど大きな問題ではないことを理解することができるはずだ。そうすることによって、自然と成功に近づく行動が増えていくのである。
シマケン【依存脱出ナビゲイター】
自らが、酒・たばこ・ギャンブルなどの様々な依存を克服してきた体験をもとに、依存脱出の手段を多くの人に伝える活動を行っている。